CorelCAD 2018 を使うときの参考メモです。主に AutoCAD LT との比較になります。 3D やら LISP やらを普通にしたくて本気で試し始めました。
CorelCAD としていますが、CorelCAD 自身が "powered by ARES®" なので、ARES 系ならほぼ同じかもしれません。
AutoCAD を使っていれば考え方はほぼ同じ。 最初はアイコンに慣れないかも。 あと大きな違いは、AutoCAD LT で図形などは「オブジェクト」とされていますが CorelCAD では「エンティティ」としていることでしょうか。 ヘルプやメニューを見るときにちょっとこんがらがる。
CorelCAD は 2018 を、AutoCAD LT は 2013 バージョンを基本にしています。

CorelCAD と AutoCAD でメニューの呼び方の違い。他にもまだまだある。
AutoCAD LT CorelCAD ---------- ---------- 複写 コピー オブジェクト エンティティ 基点コピー 参照点とともにコピー(右クリックですぐに選べるので便利) グループ→グループ エンティティグループ→クイックグループ 名前削除 クリーンアップ 外部参照 参照マネージャー 画層管理 画層マネージャー 類似オブジェクトを選択 一致を選択 プロパティコピー プロパティぺインタ 点→ディバイダ 点→個数指定 折り曲げ半径寸法記入 ジョグ寸法
AutoCAD LT では【類似オブジェクトを選択】と呼ばれているもの。AutoCAD LT では以下のような手順。
1. SELECTSIMILAR → SE で設定
2. オブジェクトをクリックして右クリックメニューの【類似オブジェクトを選択】(SELECTSIMILAR)を実行。
CorelCAD では【一致を選択】という名前。
1. SELECTMATCHING → SE で設定
2. エンティティをクリックして右クリックメニューの【一致を選択】(SELECTMATCHING)を実行。
※親切なことに SELECTSIMILAR とコマンド入力しても SELECTMATCHING を実行してくれた。
CorelCAD では【スマート選択】というメニューもある。 最初はこれが「一致を選択」の設定かと思ったが勘違いだった。
右クリックメニューの【スマート選択】(SMARTSELECT)でダイアログが開く。
このダイアログの設定についてヘルプで説明されているのだが良く分からない・・・。。
CorelCAD でも AutoCAD LT と同じようにビッグフォントがあり、SHXフォントで文字シェイプを定義する。
1. SHX フォント:見た目的に以下のような対応になりそう。
AutoCAD LT CorelCAD ---------- ---------- txt.shx ARTxt.shx monotxt.shx ARMono.shx simplex.shx ARSimp.shx romans.shx ARRomS.shx
2. ビッグフォント定義ファイル
AutoCAD LT CorelCAD ---------- ---------- Extfont.shx ARExtfont.shx Extfont2.shx ARExtfont2.shx Bigfont.shx Big_Font.shx
Corel のフォント名の先頭に付く "AR" はおそらく "ARES" の略でしょうか。
使用フォントを SHX にして、ビッグフォントを使うチェックした場合は、ビッグフォントでシェイプ定義のために使う SHX フォントを指定する。本家もそうだがああややこしい。
AutoCAD LT では Bigfont.shx で一般的な日本語は表示されました。
しかし Corel の Big_Font.shx では漢字しか表記されません。カタカナは文字化け。文字設定ダイアログのエンコーディングを見ても "Chinese(Taiwan)" となっています。
この "Chinese(Taiwan)" 中国(台湾)という表記も色々考慮された結果なのでしょう。
Corel CAD を使うに当たって、SHX フォントで日本語を表示させる場合、シェイプ定義にはARExtfont2.shx や ARExtfont.shx しかなさそう。
そうすると AutoCAD LT 側では Extfont2.shx を使用するようにした方が良いのか。
CAD で TrueType とかのフォントを使うと遅くなるので嫌です。 しかし AutoCAD と互換CAD が共存する場合、見た目を重視される場合、ビッグフォントは使わずに MSゴシックとかのシステムとか Windows 共通のフォントを使わねばならなくなってしまうかもしれません。
それなら AutoCAD LT の SHX フォントを・・・なんてことは口が裂けても言えない。
AutoCAD LT ではメニューの【プロパティコピー】(MATCHPROP)に相当する作業。
プロパティをコピーする際の条件は、S で設定。 コマンドラインで実行したときは、コピー元オブジェクトを選択すると S で設定できる。
CorelCAD では【プロパティぺインタ】(PROPERTYPAINTER)というメニュー。
ソースエンティティを選択したら S でコピーする内容を設定できる。
これも親切なのか、コマンドラインで MATCHPROP と入力すると PROPERTYPAINTER に変換してくれる。
AutoCAD LT だとコピー元を寸法線、コピー先を引き出し線にしたとき、寸法スタイルもコピーしてくれたが、Corel ではコピーしてくれないかも? ちょっと残念。
AutoCAD LT では、メニューの【外部参照】(externalreferences) からダイアログを開きます。
CorelCAD では、メニューの【参照マネージャー】(REFERENCES) がそれに当たります。以下が呼び出したダイアログ。
もし不要な参照があれば、AutoCAD LT のように右クリックでアタッチ解除を選ぶ。
これが CorelCAD ではちょっと変わっている。
AutoCADLT では直接寸法値をクリックして追加、上書きできます。
もしくは、プロパティの【寸法値の優先】に入力。
CorelCAD では 直接寸法値をクリックして追加、上書きはできないっぽい。
1. 上書きは AutoCAD LT のように寸法線を選択し、そのプロパティの【0.00 abc】のアイコンの項目に上書きする文字を入力する。
2. AutoCAD LT のような書式で「上書き\X<>」と入力すると、寸法線をまたいで「上書き」と「<>」の値が表示された。
3. 寸法を選択するとマウスボタンを離した位置に寸法値の小さなアイコンが表示される。そこにマウスカーソルを載せるとこんなダイアログが浮かぶ。
4. とりあえずこんな風に入力する。
5. するとこう表示された。
6. この状態でプロパティの【0.00 abc】のアイコンの項目を「上書き\P<>」に変更する。
7. そうしたらこう表示された。
8. 寸法線のプロパティを見ると寸法値ダイアログで入力した「上」「下」「右」「左」の内容が以下のように表示されていた。
(上 TOP)\P(左 LEFT) (右 RIGHT)\X(下 BOTTOM))
9. これを分解するとマルチテキストになって、寸法線の上と下で分かれた。
これが AutoCAD LT ではどう表示されるか試してない。
「<>」や「\P」や「\X」といった AutoCAD LT のシーケンスはそのまま使えそう。 CorelCADはこのシーケンスが入った AutoCAD LT のファイルを読めた。
あとから気が付いたが、CorelCAD の寸法値ダイアログに入力する場合、最初と最後の () はデフォルトで付与されるのかもしれない。
カーソルに表示されるコマンドとはこの【反対側のコーナーを指定】とか表示されるもの。
【作図オプション】を開きます。手っ取り早いのは、ステータスバーの【クイック入力】を右クリックして【設定...】を選ぶ。
そうすると【オプション】→【ユーザー プリファレンス】→【作図オプション】の【クイック入力】が開く。そこの【ポインタと共にコマンドプロンプトまたはコマンド入力を表示】のチェックを外す。
カーソルに表示されなくなった。
AutoCAD LT のように線種をロードできます。線種の名前も同じものが多い。 ただしよく見るとデフォルトでは HIDDEN2 とか CENTER2 とか PHANTOM2 とかが無い。
そこで HIDDEN2 とか CENTER2 とか PHANTOM2 の入った AutoCAD LT のファイルを読み込んでみる。【線種管理】から開いたダイアログを見ると無事読めている様子。
図面上で CENTER と CENTER2 の線を引いてみる。上が CENTER で下が CENTER2。
しかしロードされる線種ファイルにまで反映されるはずはないので、図面ファイル間でコピーして使うか、必要なら線種ファイル(MM.LIN とか)をカスタマイズする必要がありそう。
それなら AutoCAD LT の 線種ファイルを・・・なんてことは口が裂けても言えない。
AutoCAD LT で電卓といえば【クイック計算】(QUICKCALC)。
コマンドやツールアイコンの他、寸法線のプロパティの【計測値】の隅にあるアイコンからも起動できる。
CorelCAD では【スマート電卓】(SMARTCALCULATOR) という。 Classic メニューに見当たらず、コマンドラインから実行するのも面倒なのでスマート電卓のツールアイコンを表示させておく。
起動した状態。 広いテキストボックスが計算結果でその下の1行テキストボックスが計算式。 Enter で結果が表示される。 右のコピーアイコンをクリックすると計算結果がコピーされる。
寸法線のプロパティ内の「計測」からは起動できないようなので、右クリックや Ctrl+C でコピーして、スマート電卓に貼り付ける。
寸法線のプロパティから起動できないのがさみしい。
ヘルプメニューに【CorelCAD Market】というのがあったのでクリックしてみる。
すると CorelCAD がクラッシュしてしまった。 再度立ち上げて試してみると何も起こらなかったが、とコマンドウィンドウになにやら表示されている。 どうやら Webページを開こうとして失敗しているらしい。
URL は http://www.corel.com/corelcadmarket/?trkid=corelcadregistration となっている。 アドレスを Web ブラウザにペーストして開いてみると、ARES の Graebelt の Web ページに転送されました。
紹介されていたのは PDF Import というプラグインでした。
【インターフェイスのカスタマイズ...】→【コマンド】」を Corel で検索すると "CorelCAD Market" のコマンドがありました。 ここの「コマンド文字列」を修正したらいいんでしょう。
しませんけど。
最初は Corel の Web ページからダウンロードした〔CorelCAD2018_x64.exe〕を未アクティベート状態で試していた。
ソースネクストから購入したので、試していたものを一度削除し、ソースネクストからダウンロードした〔CC2018W.exe〕をインストールしてアクティベート。
それをしばらく使ってみたが、ヘルプを開いて検索タブで語句を検索してみるが何もヒットしない。
寸法線がコピーできないことがある。
コピーした寸法線の補助線をスナップで合わせようとしてもスナップを避けるときがある。
色々変なので、アンインストールし、Corel の Web ページから前にダウンロードした〔CorelCAD2018_x64.exe〕を再インストール。 ソースネクストのシリアル番号で問題なくアクティベートされる。
それで今に至る。いったいなんだったのか。
CorelCAD を立ち上げたときにコマンドウィンドウで 「ファイルが見つかりません - C:\Program Files\Corel\CorelCAD 2016\Fonts\fonts.fmp」 というメッセージ。
【オプション】を開いて【ファイルの場所】の内容を見ると、
で "CorelCAD 2016" になっていました。
エクスプローラーで探すとそうしたフォルダはありませんでした。 【参照...】ボタンをクリックして、"CorelCAD 2018" の下にある "Fonts" フォルダを選択して修正します。
【フォント】→【ファイルの検索パス】の方は、もしかすると旧バージョンのフォルダが存在すると仮定して設定されているのかもしれない。 直さなくても良いかも・・・。
CorelCAD にも AutoCAD LT と同様、図形などの修正のため【回転】(ROTATE) コマンドがあります。 CAD なので無いと困ります。
しかし、AutoCAD LT にあって CorelCAD になかったものに気づきました。 それは回転の際の【コピー】オプションです。コマンドウィンドウを見ても見当たりません。
これは AutoCAD LT。オプションが [コピー(C) 参照(R)] となっています。
これが CorelCAD。オプションが【参照(R)】しかありません。
回転は【クイック修正】(QUICKMODIFY) や【整列】(ALIGN) でもできますが、元の図形を残すオプションが見当たりません。
あとは【パターン】(PATTERN) を使って円形に配列コピーするか。
例えば、伏角の線を記載するのに水平線を15度おろして描くという単純なことが、一度コピーして回転して移動とかになってしまう・・・のでしょうか。 けっこう不便だったりする。
寸法線は ROTATEDDIMENSION で元の寸法を残せるようです。
このページに移動しました。
AutoCAD LT では、【選択の循環】(SELECTIONCYCLING) を ON にすると、重なっているオブジェクトから選択することができます。
CorelCAD ではこれが見つからない。
→ CorelCAD 2023 だと似たような機能がありました。【循環選択】と呼ぶんですね。
ちゃんとマウスでクリックしないと選択してくれません(AutoCAD ならハイライトされているのがデフォルトで選択されていたと思いますが)。
(2023年4月)
AutoCAD LT の【重複するオブジェクトを削除】(OVERKILL) に相当するコマンドはある。 下は AutoCAD LT にダイアログ。 OVERKILL なんてかっこいいコマンド名。
CorelCAD の場合は【重複を破棄】(DISCARDDUPLICATES)。
許容値の設定が無い以外は AutoCAD LT と同じ感じ。
CorelCAD 2023 を使っていて、どんなタイミングか分かりませんが、作図中に十字のカーソル(クロスヘアカーソルというんでしょうか)が消えてしまいます。
このカーソルです。
【再構築】とかしても表示されず、どうしたもんかと思ったら、【Vire Navigator】で一度別な方向に切り替えると復活してくれた。
でもまたすぐに消えてしまったりして、ちょっとイラっとしてしまう。
→ これはモデルやページタブを切り替えも復活しました。でもまたすぐに消えてしまったりしますけど。
AutoCAD なんかでもこうした現象はあるんですね。(2023年9月)
→ カーソルが消えるタイミングは、プロパティボックスで設定変更(寸法線の文字移動とか)すると発生することが年末に分かりました。(2024年1月)
オブジェクト(というかエンティティ)をグループにしてひとまとめで選択できる便利な機能ですが、なんどクイックグループを実行してもグループにならないんです。
そしたらこのチェックが入っていないだけだった・・・いつ外したんだろう。
【ユーザー・プリファレンス】→【エンティティ選択】→【選択設定】→【EntityGroup選択セット有効】にチェックを入れていないった。
グループといえば、コマンド【ENTITYGROUPDISPLAYMODE】でグループの表示方法を変えられるのはちょっと便利。
オプションで【全てのオブジェクト(A)】を選ぶとこう。各エンティティのグリップが表示されるので修正しやすくなる。AutoCAD でいう【グループのON/OFF】の代わりに使えそう。
オプションで【境界ボックス(B)】を選ぶとこう。グループ全体がうすーい枠線で囲まれる。この枠線が『境界ボックス』というんでしょうか。
オプションで【エンティティ グループ(E)】を選ぶとこう。枠が無くなる。
どれかというと【全てのオブジェクト(A)】が便利そう。
こんなアナウンスがあったんですねえ。
2024年1月1日で CorelCAD の販売を終了しますと。 CorelCAD のメニューの【製品情報】を開くとこんなページが開きます。
フーンって感じです。去年 ソースネクストで Corel が安いキャンペーンをやっていて、その時にもう一つ買っておこうかと思ったんですが止めて良かった。
Corel が Alludo って名前に変わったんですって。2022年9月13日 の声明だからもうけっこう前に分かっていたんですねえ。
確かに仕事の未来の予算が変わりそうです。
でも CorelCAD の販売は止めるとは書いてないような。
Corel だから使っていたところが大きいのでちょっとがっかり。時々キャンペーンで価格が安くなったりして良かったのになあ。
これも良い機会として、今度は IJCAD を試してみようかと考えたりする。メニューとかが似すぎて敬遠していたんですけど。それとも潔く ARES に乗り換えるか。
さようなら CorelCAD、といってもまだしばらくは使うでしょうけど。
そういえばソースネクストさんでは何か対応があるのかなあ。 メールを見ていたら、12月に『最終販売/「CorelCAD 2023」を64%割引で』なんてのが届いてました。『本日12月31日で本製品の取扱を終了いたしますので この機会をぜひご活用ください。』って、食品売り場で値引きシールを貼ったりしますけど、ソフトウェアでもおんなじなんですね。
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