【考え中】AutoCAD LT 互換CAD とか 3D などのメモ


無償・有償問わず、互換の CAD について考えてみたら、色々ありました。 特に 2D だけでなく、3D にも対応していて、LISP も使えそうです。 ということは、AutoCAD LT というよりは、大元の AutoCAD に近い 互換CADのようです。 色々と触っていると、現在の 2D 作業でも、3D を考慮した作業を加えていけば、今後も役に立つのではないかと考えました。

※本ページのイメージで使われている建物は、机上で考えた想像上のものです。 他の方の所有物の転用ではありません。 もし似ていたら偶然です。

1. IJCAD 2016 Pro

IJCAD の無料体験版があったので使ってみた。

Web での説明によると、IJCAD は 米国非営利団体が管理している IntelliCAD (インテリキャド) の日本でのブランド名らしいです。 そういえば IntelliCAD という名前は聞いたり見たりしたことがありました。

IJCAD の Web ページに「Windows 10 の最新の対応状況」といったお知らせが掲載されていましたが、Windows10 や 64bit には対応作業中のようです。

「AutoCADとのコマンド及びデータの互換性が高く〜」というだけあって、ほぼ AutoCAD な見た目。 ツールバーのボタンも似たものがあります。 標準はリボンスタイルのメニューですが、メニューバー形式のクラシックスタイルも選べる。

上が IJCAD、下が AutoCAD LT のメニューです。

IJCAD

AUTOCAD

IJCAD PRO であれば 3D モデルが作成できます。

IJCAD

3D 作成の他、修正のために「3D編集」や「ソリッド編集」といったメニューもあります。 しかし最近よくある、プッシュ・プルとかいった「ダイレクトモデリング」に関するようなメニューは見当たりません。

保存では、AutoCAD 2013 以前のバージョンを選べます。 新規作成した図面を保存する場合、デフォルトでは「AutoCAD 2013」形式になっていました。 IJCAD 独自のファイル形式は見当たりません。

IJCAD

3D モデリングができるので、2次元から一歩進んだ作図ができます。 AutoCAD LT のアイソメ図と違い、3D オービットで視点をグルグル変えることができます。

2D の作図で使用するブロックも、3D で作ったものを使えば後で役に立つのではと思う。 これは「3D マイホームデザイナー Pro」とかのパーツ作成にも役立ちます。 「3D マイホームデザイナー Pro」にも形状作成やパーツ作成の機能がありますが、CAD的に作図したい人には使いずらいと思います。 それなら、CAD で作ったものを 3D DXF で保存して、読み込ませた方が楽です。

3D モデリングについて考えたのは、ケーブル長の計算や根拠の整理が簡単になると考えたからですが、建物がモデリングされていなければ意味がないです。 物件ごとで異なる建物をいちいちモデリングするのは大変だと思い、現実味がなくてあきらめそうになります。 部屋の中の様子や外壁とか窓とか子細な情報もありません。 しかし、プレゼンで正確なパースを提出する建築家ではありません。 基本は2D平面図の積み重ねとして、必要な壁や柱だけ 3D モデリングしてあげれば十分だという考えに達しました。 例えばこういう感じです。

IJCAD

平面図を階層のように重ねた方が各階の位置が見えるので、完全な 3D モデルより分かりやすいかもしれません。 よくデパートのエスカレーターを降りたところにあるフロア配置図みたいな感じでしょうか。

IJCAD では AutoCAD のように表示スタイルを選べます。 例えば、2D ワイヤーフレームとか陰線処理とかコンセプトとか。 しかし IJCAD では、壁を透けさせるといった「透過」の設定が見当たらなかった。 しかし、上の図のように、完全な 3D モデルでなければ必要ないかもしれません。 でも、機器取付詳細などの場合は「透過」があった方が表現しやすそうです。

AutoCAD の形式で保存した 3D モデルを含むファイルを、本家の AutoCAD LT で開くとどうなるか。 するとこんな表示が出ます。 本物の AutoCAD で作られた DWG ファイルではない、ということですね。

AUTOCAD

それでも開いてみます。 ちゃんと読み込めたようです。 下の画像は AutoCAD LT 2013 で開いた IJCAD のファイルをキャプチャしたものです。 上の IJCAD の画面のコピーではないです。

AUTOCAD

表示も 3Dビュー やアイソメ表示の切り替えができました。 さすがに切り替えだけで、3D オービット みたいにグルグル回せません。

IJCAD 側で作図したケーブルルートである「3D ポリライン」オブジェクトをクリックしてプロパティを確認すると、AutoCAD LT 側でも「3D ポリライン」として認識されており、ジオメトリに「長さ」も表示されています。 このプロパティのケーブル長が拾い出しの根拠になります。

AUTOCAD

IJCAD の 3D ポリラインの表示には、指定した線種情報が見た目に反映されません。 Dot とか Center とかです。 上のプロパティ画面では「Border2」になっていますが、画面上は実線です。 これは AutoCAD でも同様かもしれません。 当然ケーブルにはいくつか種類があり、線種や色で区分することが多々あります。 色のみで分ける場合は図面を常にカラー印刷しなくてはならず、モノクロでも分かるように太さや線種で分けることの方が多いのでは。 しかし線種を表示させたい場合は分解して線分にしなければならない。 これではプロパティで長さを確認できません。 これはちょっと残念です。 なぜ残念かというと、このルートを示す 3D ポリラインを平面図上でもそのまま使いたいからです。 しかたがないので、平面図上に 3D ポリラインをコピーしたあとで「分解」して線種を表示させます。

もうひとつの方法は、3D ポリラインを分解して線分にし、そのあとでグループ化します。 グループ化しても複数の線分を選択したことに変わりないので、プロパティで「長さ」を確認することができません。 そこは LISP などを使って合計線分の長さを調べます(LISP が使えるのも IJCAD の強みでしょう)。 今のところ、線種を表示させるのと長さの拾い出しを両立させるには、このくらいのやり方しか見つかりません出した。 しかし、3D ポリラインに後から修正を加えることを考えた場合、分解した方が早そうなので、もしかしたらこの方法が後々手間が無いかもしれません。 また、LISP の作り方によっては、フィレットや円弧も使えたりして、3D ポリラインより表現力も増えそうです。 ただし、線分をグループ化し忘れたりすると長さ不足等が起こるので、手配ミスなどの原因にもなりかねません。 特に上げ下げの複雑なルートの場合、細心の注意が必要です。 設計の根幹が間違っていては仕事もうまくいきません。

3D ポリラインの線種表現や編集方法や内容が拡充されれば、それは CAD ソフトのアドバンテージになるかもしれません。

機器についてはあらかじめ 3D モデルでブロックを作っておけば、2D でも 3D でも利用できる。 建築図面の平面図や配置図をトレースをする際にも、後から 3D にすることを考慮すべきだと思いました。

などを考えながら作図すると後々 3D 化のときに楽になるだろうと思いました。

2. SketchUp Pro

3D モデリングといえば「SketchUp」が有名ですが、無償の「Make」ではなく、「SketchUp Pro」を試してみた。

数年前に試したときは、「Make」とか「Pro」とかはなかったような。

「SketchUp」の評価版のダウンロードは、こちらが良いかもしれません。 入力内容が少ないので。

インポートできるファイルの種類は色々あります。 AutoCAD の DWG や DXF ファイルも含まれていました。 対応するバージョンは分かりませんが。

SketchUp Pro

IJCAD で保存した DWG ファイルを読み込んでみました。

SketchUp Pro

読めたようです。 レイヤー情報(名称や色とか)も CAD のまま取り込まれているようです。 SketchUpは、ドラフターで製図したような線が良い感じです。

SketchUp Pro

エッジスタイルを背面エッジにすると壁が透けるので隠れた物の場所も分かりやすい。 向こう側が薄い点線になっていて、とても見やすいです。

SketchUp Pro

DWG 内のブロックも、「コンポーネント」として認識されているようで、SketchUp 上で編集もできそう。 「法線をスムージング」とかは、曲面をきれいに表示することが出来て見た目もよくなります。

SketchUp Pro

スムージング前。

SketchUp Pro

スムージング後。

SketchUp Pro

ドキュメントとか資料にまとめるには、「Layout」というプログラムを使うようです。 下の例では AutoCAD のペーパー空間にビューポートを配置するようにして、色々な部分を表示してます。 「遠近法」というビューが面白かった。

SketchUp Pro

作図のツールについてまだ把握していませんが、図面縮尺の選択肢も多く、正確な図面が作図できるかもしれません。 もしかすると SketchUp で施工図作成ということもあり得るんでしょうか。

3. 3D 工事イラストワークス

「3D マイホームデザイナー Pro」の会社の「3D 工事イラストワークス」は、その名のとおり、工事のイラストを描けるソフトウェアです。 3D ですから、立体で表示できます。 これも体験版があったので試してみました。

専用のメニューやツールバーがありますが、基本的な使い方は「3D マイホームデザイナー Pro」とほぼ同じようです。 ファイルの種類も「.m3d」で同じ。

何が違うかというと、ソフトの名称のとおり、工事に関するパーツが多数あることです。 道路に資材、仮設とか。

3D 工事イラストワークス

注目すべきは「土木建設機械」でしょうか。 バックホーやクレーン、高所作業車とか色々なパーツがあります。 建設機械ではクレーンのブームとか可動部が多々ありますが、これらのパーツは可動部を動かせるようになっているので、図面も描きやすい。

3D 工事イラストワークス

特に、そのデータが 3D DXF データとしてエクスポートできるのが良いかもしれません。 重機の CAD データは多数ありますが、ブームやアームを希望の位置・長さになっているようなデータはなかなかありません。 ただできるものならメーカー名とかが分かると助かるんですけど。 下の画像はエクスポートした DXF データを IJCAD で開いたものです。

3D 工事イラストワークス

参考に CAD データをダウンロードできるページもありました。

図面全体も試しに描いてみる。

3D 工事イラストワークス

サンプルで入っていたファイル。

3D 工事イラストワークス

実際に評価版を試してみると、何トンのクレーンのパーツがあったらとか、建柱車が欲しいとか、気が付くことが多々あります。 仮設の柵とや足場も、基本連結されるものなので、お互い吸着できるようになっていたら、手早く描けるようになるんではなかろうか。 まっすぐ配置するのが自分には難しいので。

パーツだけでなく、描いた図面も DXF ファイルにエクスポートできるようです。 メニューの「エクスポート」には DXF の他、ファイル種類が色々ありました。

3D 工事イラストワークス

全体の図を 3D DXF で出力してみましたが、AutoCAD LT や IJCAD で開けなかった。 でも平面図とかの DXF は開けたので、色々と有効活用できそうです。

「3D マイホームデザイナー Pro」のようにパーツの読み込みメニューがありました。

3D 工事イラストワークス

IJCAD で作図した DXF を読み込んでみました。 しかし、こんな表示が出ました。 評価版だからでしょうか。

3D 工事イラストワークス

「3D マイホームデザイナー Pro 6」なら同じ 3D DXF ファイルを読み込めました。 しかし、ファイルによっては「3D 工事イラストワークス」の場合と同様、「読み込み対象のデータがありませんでした」と出る場合があります。 IJCAD でも AutoCAD LT のどちらで DXF に書き出しても同じです。 そのときは、元の DXF 内の図形のブロックを解除すると読み込むことができたりしました。 下の画像は「3D マイホームデザイナー Pro 6」で読み込んだ様子。

3D 工事イラストワークス

無いパーツは自分で作らないといけないので、CAD データがうまく読み込めるといいですね。 SketchUp Pro のように DWG をそのまま読めると良いなあと思いました。

4. BricsCAD Platinum

BricsCAD の無料体験版を使ってみた。

ベルギーの会社の CAD で、元々は IntelliCAD をベースにしていたらしいです。

BricsCAD の魅力は 3D ダイレクトモデリング です。 3D モデルの作成時はもちろんのこと、3D モデルを修正する場合にも便利でした。 それからワークスペースによって変わるメニュー。 最上位の BricsCAD のメニューは、オプションを含めて5通りありました。

BricsCAD 2D メニュー。

BricsCAD

BricsCAD 3D モデリング メニュー。

BricsCAD

BricsCAD メカニカル メニュー。

BricsCAD

BricsCAD 板金 メニュー。

BricsCAD

BricsCAD BIM メニュー。

BricsCAD

保存では、AutoCAD 2013 以前のバージョンを選べました。

BricsCAD

AutoCAD LT と併用してみていちばん違うところは、クワッドメニューとブロックエディタの有無でしょうか。

ブロックの作成は AutoCAD LT と同じようにできて、AutoCAD LT とか IJCAD でも読めて、ブロックエディタで編集できました。

BricsCAD

BIM で取り込んだパーツは IJCAD のブロックエディタで開けました。 しかし AutoCAD LT のブロックエディタで開こうとすると、ブロックエディタが開かず、下のように「-BEDIT」とコマンドラインに表示されます。 ブロック名を入力したらエディタは開きますが、なぜか透明になってます。 何も見えませんがおそらくオブジェクトはあって、全選択→削除の操作をして保存すると、ブロックが消えています。

BricsCAD

以前、どこかの図面を扱ったときもこういうことがあったのを覚えています。 もしかしてパラメーターを持った 3D ブロック だとこうなるんでしょうか。

ともかく、ブロックエディタがなくて不便だなあと思いましたが、分解して修正して同じ名前で作成し直せばよい話しでした。 元々、AutoCAD LT 2000 とか 2006 とかにはブロックエディタが無かったような記憶があります。

似たようなアイコンがそろっていて、使い方は大体わかりそうですが、よく使う「平面」「右側面」とか、斜めから見たりする切り替えがメニューになくて面倒だと思いましたが、大体のことは TOOL をカスタマイズしたら済む話しでした。

BricsCAD

ブロックではなく、グループの作成方法が AutoCAD LT とちがっていた。 下のようなダイアログで作成するようです。

BricsCAD

グループの選択範囲は、PICKSTYLE や設定から変更できますが、ちょっと面倒。 この設定に限らず、「設定」メニューから開く設定ダイアログの構成が AutoCAD LT とはずいぶん違うので、少し手間取りました。

AutoCAD LT の右クリックに慣れた身としては、触っていていちばんの差は「クワッドメニュー」です。

BricsCAD

これはオブジェクトを選択すると(おそらく)ひとつ前に作業したものを示すアイコンが現れ、そこにマウスを移動すると、その他に関係がありそうなメニューアイコンが現れるというもの。 便利ですが、最初はアイコンを覚えるのがちょっと・・・。 テキストの方がわかりやすいと思いましたが、でも慣れてきました。

2D、3D モデリング、メカニカル、BIM や 板金 といったワークスペース切り替えで、メニューも変わります。

BIM であれば、壁同士を接合したり、みんないっしょにプッシュ・プルとか、窓やドアとかの図を挿入、それぞれのオブジェクトに部材名を割り当てるといったものが用意されています。 編集はもちろん部材をまとめるのにも役立つのでしょうか。

BricsCAD

BricsCAD

板金ではオプションのようで、メニューがあっても使えませんでした。 フランジとかのメニューがあります。

BricsCAD

5. JDraf 2016

JDraf の無料体験版を使ってみた。 しかし、IJCAD や BricsCAD に時間を費やしてしまって、体験期限の 30日 を過ぎてしまった・・・。 そのため、制限付きの読み取り専用で試してみた。

CAD のエンジンは、ドイツの Graebert GmbH 社 ARES を使用しているらしい。 Draftsight や CorelCAD も同じエンジンを使っているそうです。

DWGファイル互換CAD で、AutoCAD の権利に触れないようリーガル面できびしくチェックされているそうです。 しかし、メニューを見る限り 見た目ではそっくりに見えません。 IJCAD の方が似すぎ。

JDraf の Classic メニュー。

JDraf

そっくりではありませんが、BricsCAD 程のおどろきもなく、すんなり使えました。 分かりやすいメニューです。 似て非なるものというより、非だか似てるものとでもいいましょうか。

3D については、3Dビューやオービット移動、3Dオブジェクト、押し出し、フェイス、メッシュ作成などといった機能があって一通り作図できそうです。

しかし、結合・差とかモデリングに関するものが見当たらなかった。 「押し出し(Extrude)」もコマンドラインから入力はできますが、コマンド一覧に見つからなかった。

しかし、LISP が使用できるのが良いところです。 試してみたら動いてくれました。

JDraf

JDraf

LISP はアドインとして登録できるので、いちいちロードする必要がなさそう。

JDraf

登録しておけば、起動してすぐに使えます。 メニューを作っておけば、更に使いやすくなります。 「Lisp Reference」という chm 形式の日本語ヘルプファイルが付いてました。

JDraf

グループの管理も、ウィンドウを広げたりできて、見やすく、使いやすいです。 ハイライトしたいグループ名を選択し、「ハイライト」ボタンで画面上の図形をハイライトすることができるというのは他の CAD と同じ。 しかし、JDRAF ではそのまま画面のズームとかをしてハイライトされている図形を捜すことができました。 これは便利だった。 ARES の CAD エンジンを使っているものは同様かもしれない。

気になったのは、「□名前なしを表示」をクリックするとき、プログラムが固まってしまうときがあった。 これはもしかすると、チェックボックスをきちんとクリックすることで回避できるかもしれない。 近くの余白をクリックしてしまうとダメなのかも。

JDraf

後からインストールする「JDrafWorks Tools」のメニューも便利そうです。 破断線とか案外手間だったりしますので。

JDraf

JDraf

同じく、後でインストールする「JDrafWorks JWW」で、JWW のファイルを読めました(JWW から DWG に変換)。

JDraf

メニューの他、JWW 風のツールバーやボタンも用意されているみたいです。

AutoCAD LT とくらべて変わっているなあと思ったのは、ブロック図形の編集場面。 ブロック編集用のウィンドウになるのではなくて、現在の図面のまま編集します。 また、ブロックの編集を「構成部品編集」と呼んだりもしているようです。

JDraf

JDraf は、AutoCAD LT に Y軸方向が加わり、LISP などのカスタマイズ言語が使えるバージョンといった雰囲気です。 AutoCAD LT を使っていて、マクロやスクリプト、DIESEL式ではもの足りない方向きと思えます。 年単位や永久ライセンスなど、色々な購入方法があるようですが、どれもコストパフォーマンスもすごくてすばらしいと思いました。

(2016年6月記)

ポリゴンの押し出しや 3D 回転で 3Dオブジェクトらしいものを作図してみたが、それをコピーととか移動するときに、どうもうまくオブジェクトをスナップできません。

JDraf

上の図で左上のオブジェクトがオリジナルで、これをコピーしたものが右下のオブジェクト。 右下のオブジェクトをコピーするとき、スナップポイントをつかむためにマウスを近づけると、オリジナル側にスナップポイントが現れます。

右下のオブジェクトを分解(3DSOLID から REGION や SURFACE)すると、ちゃんとスナップできます。

このあたりとか、和や差のコマンドが見当たらないとか、3D作図ができそうでも、2D CAD と歌っているゆえんかもしれません(もしかしたらデモ版だからでしょうか)。

しかし、3D 空間での線の作図や Lisp ができるのでケーブル長の検討には有用です。

6. ARES Commander 2016

JDraf の 基になっているらしい ARES Commander 2016 を、とりあえず試用制限版で試してみた。

英語版のページからダウンロードしたので、英語のメニューかと思ったら日本語になっていた。 使用している OS に合わせてくれるんでしょうか。 メニューが JDraf に似ているというより、JDraf が似ているのか。

ARES Commander の Classic メニュー。

ARES

JDraf とちがうのは、「拘束」の他、3D に関わるメニュー。 ソリッドというメニューがあり、「加算」「交差」といった項目がありました。

ARES

ARES

その他、追加コマンドをまとめたものか、XtraTools というメニューもあります。

ARES

ARES Commander のサイトを見て低価格だなあと思ったら、これは annual price のようで、Full license 版以上だと、けっこう高かった。 Web で探すと、日本円で10万円〜くらいで売っている店がありました。 だいたい IJCAD とか BricsCAD と同じくらいか。

やっぱり 3D モデリングの有る無しは、価格に関係するようです。

7. CorelCAD 2016

ARES Commander 2016 が基になっている CorelCAD 2016 を、試用制限版で動かしてみた。

CorelCAD の Classic メニュー。

CorelCAD

ほとんど ARES Commander と同じようです。 3D に関するメニューもあります。 XtraTools が見当たらないくらい。

ダイアログも同じよう。 コマンドのカスタマイズも、ARES、JDraf 共通のようだ。

CorelCAD

メニューを作って、LISP を登録しようとしたが、オプションの左のベインに「アドイン」の項目がありません。 JDraf や ARES にはありましたが。 別メニューかと思って探したが見つけられなかった。 ヘルプでも見つからず、いちいちロードするとしたら、ちょっと大変。

CorelCAD

色々と触ってみると、まず「アプリケーションのロード...」(LOADAPPLICATION) で Lisp ファイルを読み込んだあと、ツールメニューにある「アドイン...」を実行すると、アドインのダイアログに読み込んだ Lisp ファイルがリストされていた。 右側にスタートアップという項目があって、そこをチェックしたら次からは勝手に読み込まれるんではないかと思ったら、読み込んでくれました。 これで図面を開くたびにロードしなくても良いみたいです。

CorelCAD

JDraf と同じ LISP を試してみたら、エンティティの選択がうまく確定できなかったりする。 ARES Commander では同じ LISP でも動いてくれたが、何か設定があるんだろうか。 こういうところが、お試しの良い点でもあります。

おそらく JDraf と同じような内容の「Lisp Reference」という chm 形式 ヘルプファイルが付いてました。 ただし英語でした。 ARES のも英語だった。 ただし、CorelCAD の場合は、Web 上でも公開しているようで、ヘルプメニューの「Lisp 参照...」をクリックすると Web ページが開きました。

3D が扱える CAD としては、いくらか抑えられた価格かもしれません。 ARES Commander と同機能であれば、こちらを選ぶでしょうか。

8. ARES Standard 2017

元々、ドイツ Graebert GmbH 社 ARES をエンジンに使っていた JDraf がバージョンアップして、新たに「ARES 〜」という名前になって登場したようです。

JDraf の後継 CAD であり、本家の CAD。 新機能についてサイトで説明されていました。

これを読むだけでも、PDF画層取り込みとか、中心図の作図、パスに沿ったパターン、寸法分割とか、興味がそそられます。

※ 以下、JDraf について書いた内容がそのままコピーされていたので削除しました(2018年9月記)



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